神戸藤井邸は小樽市東雲町8-1にある旧寿原邸である.木造2階建て,大正1年(1912)築,高低差のある2棟からなるので,あたかも3階建てのような趣がある.小樽市歴史的建造物.昭和61年市に寄贈され現在は4月から11月まで無料で一般公開されている.左の写真は雛人形の置かれていた和室.建物の2階にあたる.また別の民家で神戸藤井邸玄関部分(この場面は初期の台本や原作本にある)の撮影が行われたが,映画には使われなかった,
 
同じく旧寿原邸にある藤井樹の自室。豪華なマントルピースが印象的である.手の形をしたブックエンド,石膏像などは映画にも映っている.樹の油絵は美術スタッフの後輩である武蔵野美術大学の学生の作品である.神戸の雰囲気を出すために金閣寺の置物などを配置したのだそうだが映画で確認するのは難しい.ロケの際,スタッフが旧寿原邸のソファーを傷つけてしまったため撮影後,修理して弁償させられたという裏話が伝わっている.